小石川かりんとう

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幽霊客船殺人事件

「幽霊客船殺人事件」は、小説版金田一少年の事件簿 の二作目です。一作目の「オペラ座館 新たなる殺人」よりも本格度が増しています。

豪華客船…ではなく古くてボロい客船に乗船した金田一と美雪は、逃げ場のない大海原の上で船員たちがひとり、またひとりと「消され」ていく恐怖の事件に巻き込まれてしまいます。

恐るべき殺人犯、幽霊船長とは誰なのか!??

この話、前に嵐の松本潤主演でドラマ化されてて、僕はビデオで借りて視聴したのですが、ゲストでいかりや長介とか石原良純とかが出ててビックリしました。松本版金田一には他にもミスターマリックとか成宮寛貴(まさかの女装で登場)とか東国原英夫とかムッシュかまやつ(キリないのでこの辺で)とか、今にしてみれば結構豪華な顔ぶれでした。まあドラマの話はまた今度にして、ここからはネタバレ含んだ感想書きます。


今回の話は動機が可哀想でした。(いつも可哀想だけどいつも以上に!)事件のもみ消し、ていうのはよく聞く話ですが、それで他人を傷つけてしまうのは本当に許せないです。漫画で悲恋湖を読んだ方なら分かるでしょうが、遠野は完全に殺す人を間違えましたね 笑

事件のメイントリックは船長室に朝食の用意がしてあったことにより成立したアリバイ工作ですが、これは「金田一」にしてはあっさりした物理トリックで、つまらないとは言わないですがインパクトが薄い気がしました。まあ僕程度の頭だったら「なるほど、その手があったか」となりますが、金田一やコナンだったらあっという間に解けても良さそうなトリックだろって感じです。

今回面白いなと思ったのは、小説ならではの文章で読者を騙すトリックです。叙述トリックってやつですかね。

話の途中で何度か出てくる犯人視点での描写、それと「竜王丸航海日誌」

日誌の内容と犯人視点の描写の内容が酷似しているため、恐らく大半の読者は「この日誌は犯人が自分で記述している」と思うのではないでしょうか。注意して読んでいる方なら分かるでしょうが、ハジメたちが乗っている船の名前は解決編まで明かされません。しかし読者はこの日誌により、「この船の名前は竜王丸」だと思わされたんじゃないでしょうか。そして、日誌には自分が娘をもつ父親として記されているので、読者は「この日誌の著者、つまり犯人は娘がいる男だ」と思わされたんじゃないでしょうか。そうミスリードさせることが作者のアマギさんの狙いだと思います。

惜しいことに僕はドラマで視たためこの事件の犯人は読む前から知ってました。だからこの叙述トリックがどれくらいの威力を持ち、そして僕は騙されてしまうのかどうか、僕には永遠に分かりません。記憶を無くしてから再読しない限りは。

解決編で、実はその日誌はすでに他界していた犯人の父親により書かれたもので、竜王丸とはオリエンタル号に衝突したタンカーの名前、ハジメたちが乗っている船の名前はコバルトマリン号であり、日誌に記されていた娘こそがこの事件の犯人、幽霊船長であることがわかります。よくできたトリックだなと思いました。ただし先程もチラッと書きましたが注意深く読んでいる方には日誌を書いている者と犯人は別人だということがバレると思います。さらに勘の働く人なら日誌に出てくる娘が犯人であるところまで想像できると思います。そうなると容疑者はかなりしぼられ、事件は一気に簡単になるでしょうね。この話もミステリの初級から中級くらいのレベルでしょうね。
ただし、三作目はこれよりも格段にレベルの高い叙述トリックが登場します。それについてはまたいつか書きます。
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  1. 2013/01/27(日) 17:53:50|
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